成から令和への幕開けの、10連休GWというイベントが終了した。この大型連休については、立場が違えば賛否もあるのが世の常、とりあえずその余韻も冷め、皆が日常に帰った今日この頃である。さて、次にやってくる令和の大イベントの一つ、一年後に迫ってきた世界のアスリートの華の祭典『東京2020オリンピック、パラリンピック』である。そう、誰もが知っている「オリンピック」であるが、オリンピックと名のつく大会は、実はもう一つある。スペシャルオリンピックスと呼ばれるこの大会は、知的障害のある人たちに様々なスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を、年間を通じ提供している国際的なスポーツ組織で、その活動を通して、彼らの自立と社会参加を促進し、生活の質を豊かにすることを目的としている。名前くらいは聞いたことがある人も多いのでは…?この活動は、各地での競技会開催はもちろん、国内の全国大会も開催され、オリンピック同様に四年に一度の夏季、冬季の交際大会も開催されている。みんなが知っているオリンピックはトップアスリートが国の威信をかけて臨む。一方、この大会では、アスリート一人一人が、健康促進はじめ、才能や技能、友情を分かち合いながら自らが社会の一員として参加し、自立を促進することに根差しており、これこそが本来のスポーツの原点であるように思えてくる。オリンピックが国の代表として戦う場ならば、スペシャルオリンピックスは、人として自分の尊厳をかけて、これまでの自分を代表して、精一杯戦っている。日本の代表理事を務める有森裕子さんは、本当に楽しい大会ですと目を輝かせて話す。そしてなにより、子どもたちがみるみる変化を遂げ、それを見守るご家族の喜びにあふれた大会なのだと。国を代表するトップアスリートのよ 平晴らしい可能性がたくさん詰まっていうな華麗なプレーはできないかもしれないけれど、そこには希望に満ちた素晴らしい未来が輝いている。かっこいいパフォーマンスはできないかもしれないけれど、そこにはスポーツの素る。オリンピックはもちろん素晴らしく、楽しみである。でも、もう一つのオリンピックも、それに負けてはいないのである。文:晴日夜更けのRecollectionコラム2220Another Olympic旅びとよ
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