2017冬vol.43
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松尾芭蕉の句でも知られる“山寺”   じゅさうっしゃくじ貞観2(860)年、清和天皇の勅願によって慈覚大師円仁が開いた天台宗の霊山。通称の“山寺”が表すように、山全体に大小様々な30もの御堂が点在している。なかでも、本堂・根本中堂は延文元(1356)年に再建されたもので、ブナ材の建築物では日本最古といわれる。本尊として木造の薬師如来坐像が祀られており、開山の際に天台宗総本山の延暦寺より伝えられた「不滅の法灯」は、この本堂・開山堂・奥の院の3つに分けられ、現在まで千年以上の間、絶やさずに灯され続けている。参道の最後に建つ如法堂、通称「奥の院」は、山門から800段を越える石段を上った先にあり、到着まで1時間ほど要するが、登らなければ体験し得ない風情や感動がそこにある。道中には、松尾芭蕉が『おくのほそ道』で残した名句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」にちなんだ句碑も存在。また、芭蕉が訪れ、句を詠んだ夏をはじめ、自然豊かな四季折々の美しさでも知られ、秋には紅葉の名所として、多くの参拝客で賑わいを見せる。そして白雪をまとう冬は、幻想的な銀世界が一面に広がるので、一見の価値あり。ん 山形宝ほ珠山立り石寺立石寺を開いた慈覚大師の御堂であり、五大明王が安置されている。山寺でも随一の展望スポット。嘉永元(1848)年に再建された仁王門。運慶の後裔が製作した仁王像が左右に存在。宝珠山 立石寺山形県山形市山寺4456-1☎023-695-2843入山料:大人300円、中学生200円、4歳以上100円http://www.rissyakuji.jp/【アクセス】JR奥羽本線天童駅から車で約15分【最寄りのホテル】ホテルルートイン天童(総客室数126室)1719

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