2017冬vol.43
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江戸時代から受け継ぐ技法で作られる高級筆200年以上の歴史を持ち、国の伝統的工芸品にも指定されている豊橋筆。江戸時代後期、豊橋を治めていた吉田藩の藩主が下級武士の副業として筆作りを奨励したのがはじまり。材料である獣毛が入手しやすかったため産地として発展し、豊橋が東海道五十三次の宿場町であったことから全国各地に広まった。筆作りが盛んな豊橋市北部の嵩山(すせ)町にある嵩山工房では、厳しい試験に合格し、認定を受けた伝統工芸士をはじめとする職人5名が、手作りで筆を生産している。約36工程に及ぶ製作工程の中でも、「練り混ぜ」は豊橋筆ならではの技法だ。丁寧に切り取られた様々な種類の毛を、水を使って混ぜ合わせるその技術は、会得するまでに10年かかると言われるほどの難しさ。多様な動物の毛に関する知識と、穂の長さや硬さ、弾力の違いがある毛を使い分ける繊細さによって念入りに行われており、安定した書き味とその品質は筆の専門家からも高い評価を得ている。 仕事また、嵩山工房では筆の製作を一般公開。近隣の小学校で体験学習を行うなど、文化の普及と継承に力を入れている。筆作り体験も通年開催している他、ペットの毛で作るペットチャームの製作も行っている。 ニッポンの手愛知・豊橋筆書道用、絵画用、工芸用など用途に合わせて何百種類もの筆が作られ、使われる動物の毛も様々。筆の里で知られる嵩山町。伝統工芸士である職人が丁寧に毛を見極める。筆の里 嵩山(すせ)工房愛知県豊橋市嵩山町下角庵1-8☎0532-88-25049:00~15:00土日祝定休※事前予約で対応可http://www.toyohashi-fude.com/18
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